与薬ミスのケース&スタディ
ご自分の職場環境と照らし合わせながらお読みください。
事例から学ぶ与薬ミス
よくある与薬ミスのパターンをあげながら、与薬ミスを防ぐための注意点をベテラン看護師である管理人が解説していきます。
CASE1
「いつもより投与量が多いなと気が付いたが、病状の変化のために量が変わったのかと思い、医師に確認しなかった」
STUDY
これは根拠が明確でない指示を受けて実施してしまったという失敗例です。相手が医者であろうと、上司や先輩であろうと、その指示の妥当性を確認しなければなりませんでしたね。
CASE2
「1 回投与量は10 mgを2錠だが、10 mg 1錠と思い込んで配薬してしまった」
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典型的な思い込みによるミスです。これは実行しようとしていることが正しいのかというダブルチェックを自分自身で行ったり、お互いに確認し合うような手段を取っておくとよいでしょう。
CASE3
「自己管理の患者に服薬の説明をしていたが、外国人で、患者が理解していなかったため、指示した3倍の薬量を摂取していた」
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こちらは、相手が理解していると思い込んでいたために起こったミスですね。説明したつもりではなく、きちんと理解してくれたかどうかが大切です。
CASE4
「看護師Aが患者に薬を内服させたが、看護師Bが患者に確認したところ“内服していない”と答えたので二重に内服させてしまった」
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これは看護師Bが自分が取った行動だけでなく、ほかの看護師が取った行動を確認しなければなりませんでした。確認はしていたのですが、何を根拠にするかというところが間違っていたんですね。
CASE5
「指示表は2枚あったが、1枚目を見落としており、午前中の配薬をしていなかった」
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自分が担うべき投薬確認を怠っていたケースですね。枚数確認を忘れるなということで解決すればいいのですが、ついうっかりということもあります。それを防ぐには、指示の内容を医師やほかのナースに確認するという体制をとっておくといいのではないかと思います。